オ-ストリア・ドイツ エコバウ視察研修3 |
物講師:ホルガ-ケ-ニッヒ氏
通訳・解説:石川恒夫
件名 Pascom(事務所ビル 一部工場)
所 在 Arbingu-Austria
建築家 Poppe Purehal(ポッペプレファル設計事務所)
床面積1,134㎡(343坪)(事務所600㎡、研究室400㎡、倉庫140㎡)
建設費873ユーロ/㎡(約143万円/坪)
内部は撮影禁止
構造は木造のプレファブ。一般的な礎石造に比べて工期の短縮につながった。
暖房は低温水床暖房(地熱・井水利用の廃熱利用の機械換気を行っている。)
パッシブ基準より低い暖房エネルギ-の消費数値 25Kw/㎡
34mmセメント繊維板+通気層+ファイバ-ボ-ド+躯体(20cm)充填断熱+木製OSB+PB
(建物内部は撮影禁止)
■3日目 10/06 -2
講師:ホルガ-ケ-ニッヒ氏
通訳・解説:石川恒夫
物件名 パッシブハウス型スーパ-マ-ケット
所 在 Kirchberg/TeningArbingu-Austria
建築家 Poppe Purehal(ポッペプレファル設計事務所)
建築年 2003年 工期8ヶ月
床面積620㎡(187坪)(売り場面積430㎡、バックヤ-ド190㎡)
工法 高断熱木構造(大断面集成材) この工法にすることで工期を大幅に短縮できた
建設費780ユーロ/㎡(約39万円/坪) 一般工法の場合740ユ-ロ/㎡
正面のガラスはトリプルガラス
木造のプレファブ。一般的な組石造に比べて工期の短縮につながった。
大切なのはエコロジ-であることだけでなくデザインも強調することにある。ハーフティンバ-や漆喰塗りだけではなく現代的な表現が必要である。
暖房は低温水床暖房(地熱・井水利用の廃熱利用の機械換気を行っている。)
パッシブ基準より低い暖房エネルギ-の消費数値 25Kw/㎡
34mmセメント繊維板+通気層+ファイバ-ボ-ド+躯体(20cm)充填断熱+木製OSB+PB
■3日目 10/06 -3
講師:ホルガ-ケ-ニッヒ氏
通訳・解説:石川恒夫
物件名 パッシブハウス基準に準拠した全50戸の中層集合住宅の改修工事
所 在 MakartstraBe30-3und Richard-WagnerStr.6.4020 Linz-Austria
建築家 Architekturburo ARCH+MORE
建築年 1957年/58(完成) パッシブハウス改修2007年
施工方法 壁面躯体に木製のフレ-ムをカーテンウォ-ル的に組み(壁面は強度的に無理なのでスラブ面で固定した)樹脂のフレ-ムのトリプルガラスのサッシュを取り付けた。K値0.84
施工期間 6週間 H3m×W15mの木製ユニットを工場で組み立てて運んだ
・室内環境については建築物理学を専門とする建築家が提案
・「ユア-レ-ベン:生き残るためにの意味」
この言葉、多くの建築家から聞かされた。ドイツでは黒い森が減少し、欧州各国を流れる国際 河川のライン川やドナウ川の環境が著しく変化してきていることに大きな危機感を募らせてい る「ザニ-リング:改修の意味(ドイツ・オ-ストリアでは新築が少なくザニ-リングが多い)」
建築物を解体することは莫大な産業廃棄物を産むことに繋がる。そうした視点からも、戦後に 立てられたチープな建物をエネルギ-改修し、新たな居住空間として進化させるプロジェクトが 進んでいる。
・このプロジェクトは、オ-ストリア初の パッシブハウス基準に準拠した集合住宅の改修工事
・壁断熱は厚さ50cmのロックウ-ル、天井断熱は厚さ40cmのロックウ-ル
・バルコニ-を囲って室内空間として様々に利用できるよう改修
・ガラス間に蜂の巣的な形状でダンボ-ルをはさみ遮光させている
・賃貸住居であり、住人の殆どが年金暮らしの高齢者のため、 パッシブハウス改修工事を決定する上で意見の一致を見るまで難しかった。しかし、改修後は暖房費が50ユーロから6ユ-ロになったことや、ヒートショックがなくなった、喘息が治った(機械換気)などみんな満足しているとのこと。
・改修後も家賃は同額とした。工事費は州の援助でまかなった
・パッシブハウス基準を満たすための追加費用は約27%
・-10℃、内側20℃→通常(300W)→改修後(70W)73%を廃熱利用
■3日目 10/06 -4
講師:ホルガ-ケ-ニッヒ氏
通訳・解説:石川恒夫
物件名 パッシブハウス基準に準拠した学校改修工事
所 在 Muhlfeldstr.1 4690 Schwanenstadt-Austria(Linz)
建築家 Heinz Ploderi,PAUAT Architekten
改修工期 2004年から2007年
施工方法 壁面躯体に工場組み立ての木製のフレ-ムを組む
このプロジェクトは、オ-ストリア初の パッシブハウス基準に準拠した学校建築の改修工事
一般中学校(12クラス)と実業高校(8クラス)
3重ガラスサッシュの外部に遮光用のブラインドが併設されていて、コンピュ-タ-制御により自動運手になっている。
オ-ストリアでは建築費の1.4%を芸術の為の予算として使わなければならない決まりがあり、ここでは室内のカラ-コ-ディネイトに色彩専門のデザイナ-を依頼した。
■古都リンツ夜の散策
リンツはオ-ストリア第3の都市。ドナウ川の流れに寄り添う美しい街で多くの音楽家を魅了した。「国際ブルックナ-音楽祭」には世界中から有名音楽家が集う。
午後6:30にリンツの中心部に到着し、新大聖堂近くのDOMIホテルにチェックインしました。
ここは1泊でしたので部屋に荷物をおくと散策に出かけました。
ハウプト広場と三位一体の柱
旧大聖堂、リンツでもっとも重要な教会で17世紀後半に建てられた。アントンブルックナ-はこの教会で1855~68までオルガニストを務めた。
この日はツア-参加者全員で夕食を食べました。写真はそのレストランの外観。18世紀まで駅舎として使用されていた建物をリノ-ベ-ションしたとのこと。内部も木と大理石を使った内装で、シックにまとめてあり素敵でした。私はマスのムニエル(ゲブラ-テネザイブリング)を食べたが、ワインとともに絶品でした。
新大聖堂
翌朝 ドナウ川の景色